週末はあいにくの天気、今にも泣き出しそう。こんな日にやることはひとつだけ・・バイクいじり。
過去になんどか燃調のオープンループ化にトライしましたが、COポテンショメータのコネクターが見当たりませんでしたので、結局お蔵入りになっていました。これ無しでは片手落ちでCCPを外すと排ガスが臭くてかないません。サージは消えますが、低速時のドライバビリティもかなり悪いです。で、ガレージで以前から気になっていたCo ポテンショメーターのコネクター探しをしていました。いままで何度も探したつもりでしたが・・・
ついに見つけました、3端子の空きコネクター。Co ポテンショメーター(≒アイドルレギュレータ)のコネクターです。長いことこれを探していました。O2センサー+触媒機には不要のこのコネクターですがR11がクローズドループ制御機になっても残してあるんです・・あるはずなんですが、あらゆる資料を見てもこのコネクターがあることになっているのですが・・なぜか長い間見つけることが出来ませんでした・・が、ついに発見。それは誕生以来16年間もフューズBoxの下の奥深くにひっそりと眠っていたのでした。
O2センサー仕様機であっても、それらの補器を取り付けるものは最初っから備わっています。Co ポテンショメーター(アイドルレギュレーター)は以前にヤフオクでK100用(品番同じ。古めのVW‐GOLFのでも良い)の中古をお安く落としてありました。
当然ながら同時にマフラーも、来たるべきこの日の為にこれまたヤフオクでお安くゲッチュしてあった触媒なし(≒O2センサーも無し)へ換装しました。O2センサーはどうでもいいのですが、これからオープンループ化で燃調をリッチな方へ振りますので太鼓の中にいる触媒の加熱のほうが心配です。
マフラー交換はO2センサー配線が面倒です。タンクを下ろせば元からO2センサーコネクターは外せます。横着してマフラー装着状態でO2センサーをグリグリ回してはいけません。ヘタすると配線が死んでしまいます(O2センサー、高価です)。今回は、以前O2センサーを交換した際に配線をブッツリやって間にコネクターが入れてあったのでそこで外しました。
補器の実装を変更したら、フューズBOX内にあるCCPプラグを外してオープンループ・モードへの移行をモトロニックへ教えてやります。引きぬいた状態でオープンループです。無くさないように、Box内に横にして寝ころがしておけばよいです。なお何かにつけいじった後は必ず5番のフューズを引き抜きモトロニックを初期化します。右下から数えて5番めのフューズを5秒ほど抜けばOK。
Co ポテンショメータ調整ですが、正しくはCOテスターを使い、CO濃度 1.5%、+/- 0.5%の範囲へ調整するのですがそんな高価な測定機材は持ちあわせません。ざっくりしたやり方(WEBによれば、デフォルトはCo ポテンショメータ単体で1~2番端子間抵抗値を750Ωに設定)でとりあえずお茶を濁します。
COポテンショメーターは空燃比オープン制御時にアイドル~3000rpm辺りまでの空燃比を設定するものです。高速側には効きませんが、アイドル~中速レンジのレスポンスと燃料消費に関係します。高速側のレスポンスにはTPSの設定が効きますが、経験的には低中速=濃い目、中高速=薄めのほうが、ドライバビリティが良い気がします(感覚的ですが)。TPSは0.35~0.4vの間で設定します。デフォルトは0.375v辺りですが前回にすると黒い煙を吐きますので、0.35ギリギリにしました。それでも全開時には微かに薄黒い煙を吐きます。正しくは、診断ツールを突っ込んで設定します(これは後ほどトライ)。
エンジンを始動し暖気後に左(TPS側)エアパイロットスクリュを規定(1+1/4戻し)にし、負圧バランスを取ると、アイドルは1000rpm辺りで安定しています。クローズドループの時は暖気後もたまにパフパフ言って息つきっぽい挙動をしていましたが、そういうのが全くありません。さすがオープンループです。
そこまでやると、そのドライバビリティ変化を試さずには居られません。天気は今にも泣き出しそうですが居ても立っても居られません。東京湾を渡って千葉へ突入・・
で、肝心のドライバビリティはというと、TPS周りの細かいセッティング、CO濃度調整は必要ですが、エンジンの動きがスロットルと同期しているのがよくわかります。良くも悪くも開けたら開けただけバタフライが開いてインジェクターが燃料を吐く・・という感じが伝わってきます。油温やら吸気温で燃調に多少バイアスはかかるものの、O2センサーによるダイナミックなフィードバック制御が不在なため、ダイレクト感が強くなります。この状態がR1100RS誕生時のオリジナル状態なんですね。だいぶR100へ近づいた感じがしますし、この先弄る楽しみが増えました(でも、燃料計の下がりは明らかに早くなりました)。
ちなみに、クローズドループを否定はしませんが、この時期(95年辺り)はまだクローズドループが出始めの頃で制御がまだ煮詰まってない感じです。機械的に完調であれば恐らく良い仕事をすると思いますが、若干クタびれた機械のアラを吸収できるほど煮詰まってない感じ。距離がいってクタびれたエンジンは徹底して完調なオリジナルに戻すか、効率を犠牲にしてでもオールドファッションな設定で先祖返りさせるかのいずれかがいいように思います。これまで前者をいろいろ試したけれどどうにも煮詰まらず、最近は後者へ傾倒している私です。まあまた気が変わるかもしれませんが(だって燃費わるすぎ・・)。
続く
後日談。
おそらく普通の人はCOテスターなんて持っていないです。その後いろいろ一年ほど弄ってきての感想ですが、個人的な燃料供給系完調までの設定手順は以下の用な感じ。
●バルブクリアランスを規定 < これ最重要。ボクサーは狭すぎ厳禁、キチキチに追い込んで静かにするのが好きな人が居ますが、バルブが全閉しない状態で走り続けると、そのうちバルブ周り壊れます。巡航中にヘッドがシャンシャン言ってるくらいがちょうどいい。
●パイロットエアスクリューと通路を清掃 < 通路にカーボンとかゴミ溜めていると同調合いません。
●TPSをデフォルトにする(0.375V) < ホント微妙。0.005Vでフィーリングは変わります。オープンループで下手に電圧上げると排気真っ黒になります。いろいろやったけれど、規定値が、排ガスといい、ヘッド内カーボン堆積と言い、燃費といい、一番バランスがよいです。壊したければ0.39Vとか、めちゃめちゃリッチにしてドカドカと走ってもいいですが、あまりいいことないと思います。
●アイドルを規定にする(左右パイロットスクリュー)、RSは1と1/4戻しがデフォですが、自分の個体は戻し1回転位でした。個体差ありますのでだいたいそんな感じで。
●アイドル同調を取る(右パイロットスクリューだけで合わせこむ) < 間違っても、スロットル・バタフライストッパーをイジらない。やったら…新しいスロットルボディ買ってきてください。
●アクセルオン時のスロットル同調を取る(右スロットルワイヤーで合わせこむ)
●アイドルの再確認(パイロットスクリュー弄り〜同調)
●CoPot、2−3番ピン間抵抗値、800Ωにセット(個体差あると思いますが…)
そして、
●走りながら、特に低速時のアクセルオン・オフ時のドン付き・エンブレを見ながら、CoPot抵抗値を増減する。
●アイドル(左エアパイロット)と、アイドル同調(右エアパイロット)を確認、調整。
設定が決まるとびっくりするほど繋がりが良くなります。おそらくCoPot抵抗値±20Ω位で決まるのでは…(私の個体の場合はそんな感じでした)。
決定的にフィーリングで大事だったのは、TPSとCoPotの関係の確立。低速でアクセル操作時の、ドン付きとかエンブレ移行時の繋がりがここで決まります。ここが変だと、乗っていてものすごく疲れます。なにせ1100ccのツインですから2000回転で60キロOver、3000回転で90キロも出てしまいますからね。低回転時の制御性が一番重要だと思います。
なお、オープンループ制御機はTPSを弄ったらCoPotもイジらないと低速時の繋がり(アクセルオンオフ時のエンブレ〜ドン付き)がおかしくなります。
TPSもCoPotも、変化させる値はホント微妙です。ガバガバ回すとワケワカメになります。でも設定が決まった時は、ちょっと感動すると思います。ちなみにここらが決まるとトップギアで1500も回っていればゆっくりですが加速できるようになりますし、ワインディングでアクセルオンオフを繰り返しても腕がパンパンにならなくて済みます。
(CoPot,アクセルオフ時のガスを規制しているので、TPSとの関係を確立する=過渡期のガス供給量変化をスムースにするということにほかなりません。そこが変だとドン付きやらガッツン・エンブレになるみたいです)
※この際CO濃度はかち無視です。ちなみに、車検証に排ガス規制適用の記載がなければ、オープンループ化しても全く違法ではありません。ユーザー車検に持ち込んでも、ガス検はありませんので。
過去になんどか燃調のオープンループ化にトライしましたが、COポテンショメータのコネクターが見当たりませんでしたので、結局お蔵入りになっていました。これ無しでは片手落ちでCCPを外すと排ガスが臭くてかないません。サージは消えますが、低速時のドライバビリティもかなり悪いです。で、ガレージで以前から気になっていたCo ポテンショメーターのコネクター探しをしていました。いままで何度も探したつもりでしたが・・・
あったー!!!
カチッ、完了。
O2センサー仕様機であっても、それらの補器を取り付けるものは最初っから備わっています。Co ポテンショメーター(アイドルレギュレーター)は以前にヤフオクでK100用(品番同じ。古めのVW‐GOLFのでも良い)の中古をお安く落としてありました。
当然ながら同時にマフラーも、来たるべきこの日の為にこれまたヤフオクでお安くゲッチュしてあった触媒なし(≒O2センサーも無し)へ換装しました。O2センサーはどうでもいいのですが、これからオープンループ化で燃調をリッチな方へ振りますので太鼓の中にいる触媒の加熱のほうが心配です。
O2センサー付きマフラーの太皷の中にはこういうのがいるんです
こっちのほうが大変です。
奥が触媒付き、手前が触媒無し
マフラー交換はO2センサー配線が面倒です。タンクを下ろせば元からO2センサーコネクターは外せます。横着してマフラー装着状態でO2センサーをグリグリ回してはいけません。ヘタすると配線が死んでしまいます(O2センサー、高価です)。今回は、以前O2センサーを交換した際に配線をブッツリやって間にコネクターが入れてあったのでそこで外しました。
CCP オフ
補器の実装を変更したら、フューズBOX内にあるCCPプラグを外してオープンループ・モードへの移行をモトロニックへ教えてやります。引きぬいた状態でオープンループです。無くさないように、Box内に横にして寝ころがしておけばよいです。なお何かにつけいじった後は必ず5番のフューズを引き抜きモトロニックを初期化します。右下から数えて5番めのフューズを5秒ほど抜けばOK。
Co ポテンショメータ調整ですが、正しくはCOテスターを使い、CO濃度 1.5%、+/- 0.5%の範囲へ調整するのですがそんな高価な測定機材は持ちあわせません。ざっくりしたやり方(WEBによれば、デフォルトはCo ポテンショメータ単体で1~2番端子間抵抗値を750Ωに設定)でとりあえずお茶を濁します。
COポテンショメーターは空燃比オープン制御時にアイドル~3000rpm辺りまでの空燃比を設定するものです。高速側には効きませんが、アイドル~中速レンジのレスポンスと燃料消費に関係します。高速側のレスポンスにはTPSの設定が効きますが、経験的には低中速=濃い目、中高速=薄めのほうが、ドライバビリティが良い気がします(感覚的ですが)。TPSは0.35~0.4vの間で設定します。デフォルトは0.375v辺りですが前回にすると黒い煙を吐きますので、0.35ギリギリにしました。それでも全開時には微かに薄黒い煙を吐きます。正しくは、診断ツールを突っ込んで設定します(これは後ほどトライ)。
エンジンを始動し暖気後に左(TPS側)エアパイロットスクリュを規定(1+1/4戻し)にし、負圧バランスを取ると、アイドルは1000rpm辺りで安定しています。クローズドループの時は暖気後もたまにパフパフ言って息つきっぽい挙動をしていましたが、そういうのが全くありません。さすがオープンループです。
そこまでやると、そのドライバビリティ変化を試さずには居られません。天気は今にも泣き出しそうですが居ても立っても居られません。東京湾を渡って千葉へ突入・・
やっぱり空は泣きだした・・
で、肝心のドライバビリティはというと、TPS周りの細かいセッティング、CO濃度調整は必要ですが、エンジンの動きがスロットルと同期しているのがよくわかります。良くも悪くも開けたら開けただけバタフライが開いてインジェクターが燃料を吐く・・という感じが伝わってきます。油温やら吸気温で燃調に多少バイアスはかかるものの、O2センサーによるダイナミックなフィードバック制御が不在なため、ダイレクト感が強くなります。この状態がR1100RS誕生時のオリジナル状態なんですね。だいぶR100へ近づいた感じがしますし、この先弄る楽しみが増えました(でも、燃料計の下がりは明らかに早くなりました)。
ちなみに、クローズドループを否定はしませんが、この時期(95年辺り)はまだクローズドループが出始めの頃で制御がまだ煮詰まってない感じです。機械的に完調であれば恐らく良い仕事をすると思いますが、若干クタびれた機械のアラを吸収できるほど煮詰まってない感じ。距離がいってクタびれたエンジンは徹底して完調なオリジナルに戻すか、効率を犠牲にしてでもオールドファッションな設定で先祖返りさせるかのいずれかがいいように思います。これまで前者をいろいろ試したけれどどうにも煮詰まらず、最近は後者へ傾倒している私です。まあまた気が変わるかもしれませんが(だって燃費わるすぎ・・)。
次はBingの負圧キャブでも付けてみる・・?
続く
後日談。
おそらく普通の人はCOテスターなんて持っていないです。その後いろいろ一年ほど弄ってきての感想ですが、個人的な燃料供給系完調までの設定手順は以下の用な感じ。
●バルブクリアランスを規定 < これ最重要。ボクサーは狭すぎ厳禁、キチキチに追い込んで静かにするのが好きな人が居ますが、バルブが全閉しない状態で走り続けると、そのうちバルブ周り壊れます。巡航中にヘッドがシャンシャン言ってるくらいがちょうどいい。
●パイロットエアスクリューと通路を清掃 < 通路にカーボンとかゴミ溜めていると同調合いません。
●TPSをデフォルトにする(0.375V) < ホント微妙。0.005Vでフィーリングは変わります。オープンループで下手に電圧上げると排気真っ黒になります。いろいろやったけれど、規定値が、排ガスといい、ヘッド内カーボン堆積と言い、燃費といい、一番バランスがよいです。壊したければ0.39Vとか、めちゃめちゃリッチにしてドカドカと走ってもいいですが、あまりいいことないと思います。
●アイドルを規定にする(左右パイロットスクリュー)、RSは1と1/4戻しがデフォですが、自分の個体は戻し1回転位でした。個体差ありますのでだいたいそんな感じで。
●アイドル同調を取る(右パイロットスクリューだけで合わせこむ) < 間違っても、スロットル・バタフライストッパーをイジらない。やったら…新しいスロットルボディ買ってきてください。
●アクセルオン時のスロットル同調を取る(右スロットルワイヤーで合わせこむ)
●アイドルの再確認(パイロットスクリュー弄り〜同調)
●CoPot、2−3番ピン間抵抗値、800Ωにセット(個体差あると思いますが…)
そして、
●走りながら、特に低速時のアクセルオン・オフ時のドン付き・エンブレを見ながら、CoPot抵抗値を増減する。
●アイドル(左エアパイロット)と、アイドル同調(右エアパイロット)を確認、調整。
設定が決まるとびっくりするほど繋がりが良くなります。おそらくCoPot抵抗値±20Ω位で決まるのでは…(私の個体の場合はそんな感じでした)。
決定的にフィーリングで大事だったのは、TPSとCoPotの関係の確立。低速でアクセル操作時の、ドン付きとかエンブレ移行時の繋がりがここで決まります。ここが変だと、乗っていてものすごく疲れます。なにせ1100ccのツインですから2000回転で60キロOver、3000回転で90キロも出てしまいますからね。低回転時の制御性が一番重要だと思います。
TPSもCoPotも、変化させる値はホント微妙です。ガバガバ回すとワケワカメになります。でも設定が決まった時は、ちょっと感動すると思います。ちなみにここらが決まるとトップギアで1500も回っていればゆっくりですが加速できるようになりますし、ワインディングでアクセルオンオフを繰り返しても腕がパンパンにならなくて済みます。
(CoPot,アクセルオフ時のガスを規制しているので、TPSとの関係を確立する=過渡期のガス供給量変化をスムースにするということにほかなりません。そこが変だとドン付きやらガッツン・エンブレになるみたいです)
※この際CO濃度はかち無視です。ちなみに、車検証に排ガス規制適用の記載がなければ、オープンループ化しても全く違法ではありません。ユーザー車検に持ち込んでも、ガス検はありませんので。
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