TPS
先だって取り外したダメスロットルとTPS、バタフライシャフトはガタがあります。
じゃーん
TPSの電圧安定性はただテスターで静的に測っても分かりにくいのでオシロの登場です。滅多に登場しませんが、この秋月のオシロは役に立ちます。自作すれば5千円しませんから…
回路図
1100エンジンのTPS内部はこうなっているらしいです。2番に電圧をかけ、4番をグランドに落とし、1番と3番の電圧をモニターする模様。要はちょっと変わったポテンショメーターです。
データシートによれば、2番端子には5Vを掛けるらしい。実験では絶対値はどうでもよいので6V程度に電圧が下がってしまったお古のバッテリーを使用(なので、電圧絶対値はいい加減です)。
TPS特性
BOSCHのデータシートによれば、1番と3番はこういうカーブになるらしい。
この図で2と書いてあるのは1の間違いですね。3の方は合っています。
ちなみに、ここ何気にとても凄いことが書いてあります。この情報にかつて接したことがないというか...TPSの正しい調整方法というのは何処にも記載がないです。工場調整事項として門外不出とか(というか、エアフローセンサーか何か仕掛けて空気流量図りながら合わせているとは思いますが)。ちなみにここにはバタフライ開度が23°のとき、1番端子電圧は2番端子への印加電圧の0.9125倍になると書かれています。つまりバタフライのアングル調整をするのに使えるかもしれない情報...かもです。バタフライストッパーを弄ってしまってわけわからなくなった場合にチャレンジしてみると良いかもです。ただし、モトロニックがBoschと同じ見方をしているのかどうかはわかりませんが...
1番端子の出力
図ではサチっていませんが、バッテリーが6V程度なのでだいたい上がりきっている感じです。この時スロットルは全開していません。データシートでは開度ゼロ辺りでも若干電圧が浮いた状態(実機状態ですとおそらく狙いが375mV辺り)から始まり、スロットル開度23°辺りでサチることになっていますが、だいたいそんな感じのところでサチります。
(375mVは2番端子に正規の5Vをかけた時の話です。この実験では6Vくらいかけていますのでそこはアテにならない)
3番端子の出力
こっちはバッテリー電圧辺りまで、スロットルの開度に合わせてずーっと上がっていきます。ただ、データシートにも有るように、開度20°辺りまでは電圧が出ません。途中からずーっと連続してバッテリー電圧まで上がっていきます。
なんだまともやんか??
いえいえ違いました。
1番端子
見つけてしまいました変な波形。
バタフライを完全に締めた状態(手で少し押した)からスロットルをガバッと開けますと、開け始めに電圧がガバッと一瞬だけ下がります。これ、バタフライシャフトが暴れた証拠でしょう。
あらあら…
で、
1150のスロットル
インジェクターは1100と違いますが付いてるTPSは同じモノです。この子は使ったことないです(当たり前か…インジェクターの吐出力が違うので使うと変なことになります…恐らく)が、メカ的には結構まともなシロモノです。
1番端子出力
3番端子出力
1番端子
先ほどと同じことをやってみました。
1番端子
何度やっても全くフラツキを見せません。
スタティックにやってこうですから、バタフライに負圧がバンバンかかるエンジン稼働中ならバタフライシャフトはもっと激しいことになっているはずです。
まあここまでは机上検証でしたので、今度は装機状態で電圧を図ってみます。現象(パーシャルでの不整脈)と電圧変動がシンクロしていたら、動かぬ証拠と言えそうです。
(続く)
ps.TPSセンサー自身が摩耗しておかしくなるって言っているヒトも居ます。
(WEBの拾い物。開けた人がいるらしい)
そういうケースも有るでしょうが、こういう摩耗してたら、もうちょっと違う波形が出ると思います。電圧上昇(下降)途中で電圧がふらついたら、この手のポテンショメーター摩耗を疑う必要あるかもしれません。
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