月曜日

F650GS 燃料エンリッチャー検討 (吸気温度センサー騙し、ブースタープラグもどき自作検討、その1)

F650GS、低速時のノッキングは有名です。高圧縮なビッグシングルなのでしょうがない面もあります。さらにクローズドループによるリーンバーンが輪をかけています。電子制御エンジンなので弄るったってMAP書き換えとか大変。

ならば、コンピューターを騙してしまえという発想があります。ブースタープラグっていう製品がありますが、それもその発想です。これは吸気温度を誤魔化すって言う代物です。機能説明を読む限り、気温による空気密度を誤魔化すっていう発想みたいです。たしかに空気密度は絶対0度(つまり-273度)からの温度差で決まります。単純なクローズドループの入力であれば確かに気温誤魔化すと吐く燃料が変わりそうにも見えます。


ちなみに、外気20度の時に温度センサーを0度にごまかしますとどうなるかといいますと、

293/273≒1.073

(温度を下げますと空気密度が上がり、同一重量の体積が減りますので、同一体積(シリンダー容積)でみた場合、空気重量はその逆で増えています)

つまり空気密度という観点だけで見ますと理論上は同一容積あたりの吸入酸素重量は7.3%増加したように見えるわけです。もしコンピューターが1:14.7の空燃比を維持しようと吐出燃料量を再計算するならば、バランスをとるために燃料を7.3%ほど余計に吐こうとするはずです。

ブースタープラグは全温度域で6%ほど燃料を余計に吐くように設計されているらしいです。ということは、273×0.06≒16度ほど気温を低めに誤魔化せばコンピューターは全温度域で6%余計に燃料を吐くという計算です。

しかし、しかし…
F650GSは全機種最初っからO2センサーが付いています。つまり、こいつが働いてしまうと、コンピューターはクローズドループ制御で空燃比を14.7:1に持ち込もうと燃料の吐出量調整を始めてしまうはずです。
ということは、この方式で燃調をリッチにできるのは、非クローズドループ制御領域のみということになります。果たしてどれだけ効果があるのやら。
確かに、オープンループ制御機であれば効果はきちんと出そうです。


F650GSの吸気温度センサーはエアクリの先っちょのエアインテークチューブの下側についています。

右がエアインテークチューブ

センサーは真ん中辺りの下側に居ます(これはセンサーコネクタ)

中身はどうせサーミスタでしょう。一般的には温度による制御には(安価な)NTCサーミスタというのを使います(NTCサーミスタであれば、温度の上昇に連れて抵抗値が下がります)が、現物を見てみないとなんともいえません。

ただこのセンサー付いている場所が良くないですね。ここはラジエターの真上、渋滞などでノロノロ走っていたり信号で止まっていたら、とんでもない温度になるのでしょう。確かに渋滞でノロノロ走っているとエンジン回転が妙に落ち着かない状態になるのはもしかしてそのせいなんでしょうか…わかりません。一度センサー位置を変更して実験してみようと思います。


(NECのD53サーミスタ)

※ バイクに付いているのとは違うと思います

仮に現物の型格がわからなくても簡単な実験で特性カーブは描けます。いつか現物を取り外して実験してみようと思います。サーミスタにテスター(抵抗計)を繋いでお湯に浸け、徐々に冷やしながら抵抗値をサンプリングすれば出来上がります。特性カーブさえつかめれば誤魔化し回路を書くのは簡単です。


日曜日

BMW R1100RS フロントフォーク オーバーホール、その3(オイルシール、ダストシールなど)

先週やった背中の肉離れが痛いのでまだ遠出はできません。GSでサクッと近場を散歩。山の中はだいぶ寒くなりましたね。

丹沢ホーム近く

夏の喧騒が終わり、静けさが戻ってきています

あ、クリ!

安いな…でもタンクバッグに入らない…残念

結局クリをゲット

さっさと帰宅し、本題です

シールを入れるところの肌が荒れていましたのでサンドペーパーで綺麗にします

ここ、アルミ錆などで肌が荒れたままにしていますと、次にオイルシールを引き抜くときにまた難儀します。

錆止め兼ねてグリスを塗ります

新しいオイルシールの上に古いオイルシールを重ねて押し込みます

型番刻印ある方が上です。
これは奥まで打ち込んだ状態ですが上の古いオイルシールは手で抜けます。

オイルシールの下にワッシャーを入れるのを忘れずに。
実は一回これを忘れてオイルシールをカチ込んでしまいました。
グリスが塗ってあったのでヌルっとすぐに抜けましたが…

板を当てて叩いても入りますが

逆さまにして体重をかけてもサクッと入ります

上から叩いて入れるよりも、平行度の維持にはこっちのやり方のほうが安全です。

錆止め兼ねてグリスてんこ盛りにしてクリップを嵌めます

あとはオイル入れてチューブさしてダストシールするだけです。

しかし、しかしテレレバーのフォークなんてお金かけてメンテする価値あまりないよねーという気がします。サスとしての機能はフレームとAアームの間に居るサスペンション。ストラットがきちんと仕事していますので、そっちを何とかするほうがよほど重要。テレレバーのフォークはタイヤの向きを変えることしか仕事が有りません。フォークオイルなど入っていなくても別に構いません。脂塗っておけば十分。どうせインナーチューブ入れればガタガタ動きますので…オイルシールからオイル持って困るくらいなら、オイル抜いちゃったらどうですかね…と、その程度しかココの機構には意味が無いわけで。この方式の重要な部分はボールジョイントのところとサスペンション・ストラットの所にあります。


フォーク、交換しました。

木曜日

BMW R1100RS フロントフォーク オーバーホール、その2(オイルシール、ダストシールなど)

今日はオイルシール本体を引っこ抜いてみます。普通はオイルシールプーラーという爪のついた工具を使用する(らしい)のですが、なんとなくやんちゃな感じがします。もう少しスマートな引き抜き方はないものかと思案すること1日、良い方法がありました。

これを引き抜きます

これ結構に嵌合が固いです。マイナスドライバーを下に突っ込んで少々こじったところで抜けません。力まかせにやったら何か事件が起きそうです。なんかスマートでない…

これ!

ストレートのベアリングレースプーラーです。F650GSのステアリングヘッド・ベアリングレースを引き抜くために入手した工具です。本来はバイクのステアリングヘッドのベアリングレースに引っ掛けて打ちぬくための工具ですが、こんな用途もありました。

なんとピッタリ!

工具を狭めておき、オイルシールとワッシャの間に爪を割りこませ、広げて引っ掛けます。少々固めに引っ掛けないと引き抜けません。ちょっと硬いが、工具を回せばオイルシールの中で回らないことはない…という程度まで強めに広げます。ただやり過ぎますとフォークケースを変形させてしまいますので程々にという感じです。心配して締めすぎるよりも、スッポ抜けたら少しづつ強めに広げてや何度かやり直すくらいが安全です。
工具を嵌めるときに、オイルシールの下にいるワッシャーにはかけない方がいいかもしれません。

結構固く嵌っています。

でも手で工具を掴んでひねりますと工具は中で回ります。

レンチを掛けます

引き抜き工具がオイルシール下にハマりましたら、薄手のモンキー等を工具の隙間に割り込ませます。レンチがフォークケースに当たる部分には傷つき防止のウェス等を挟んでおきます。

引き抜きます

工具がしっかりかかりましたらフォークケースをしっかり抑え、レンチをテコの応用で下から持ち上げます。最初固いですが、一度動き出せばヌルっと一気に抜けます。


スポン

あっさりと抜けました。

こんな感じで嵌っています

こんな感じ

破壊せずに抜けると気持ちいい

ワッシャ

オイルシールの下にはワッシャが居ます。

こちらが下側です

こちらが上(オイルシール側)

左が下面、右が上面(型番の刻印のある方)




日曜日

F650GS シート考 (ゲルザブとか)

入れ替えでF6取ってきました。ついでに友人からゲルザブなるものを入手。シングルシートは低くて気に喰わんと言ったらこれ使ってみろと。

ノーマルシート

海外で言うノーマルシート(ダカールシート)、国内ではハイシート

シングルシートにゲルザブ

国内標準シート高、別名ローシート

ゲルザブ載せてみてわかりました。ローシートは高さだけではなく形状が違います。特に前方。角がダラっとカットされてまんまるになっています。これが疲れる原因ではないかと。座ると前方前のめりになってしまいます。この形状のため残念ながらメインユースはハイシートです。


土曜日

R1100RS バルブクリアランス調整

前回調整からだいぶ経ったのでバルブクリアランス調整します。

ヘッドプロテクターを外し

プラグを外し

オカメを

外し

ヘッドカバーを外し

クランクにレンチをかけて

圧縮上死点を出します

当たり前ですが右と左の圧縮上死点は360度ずれています。右で上死点を出して(右のインテークバルブが開いて閉まった後のOTマーク)右をやった後、1回転回して左の上死点を出します。

インレット0.15ミリ、アウトレット0.3ミリにします

サクッと軽く入るくらいで調整します。詰め過ぎは良くないらしい。というか、バルブクリアランスは広がるのかと思っていたら、詰まるんですね。バルブシートが摩耗しているのかな…バルブクリアランスいじりますと同調が狂います。この後同調をやり直しました。


金曜日

BMW R1100RS ハンドルポジション考 (セットバック)

前から気になっていたポジション改善のために、セットバックきっとなるものを入手しました。今回はセットバックアダプターに、角度調整機構の付いたハンドルバーもついてきました。

これ

MR?知らないメーカーです。

タレ角の調整ができるようです。起こすと

垂らすと

ノーマルを外します

セットバックアダプター取り付け

ノーマルハンドルバー取り付け

左だけ4−5センチほどセットバックしています

高さは2センチほど上がった感じ

乗車ポジションからですと、ただ単にハンドルが体に近寄ってきたような感じです

でも、ノーマルハンドルだと結構垂れていますね、タレ角はノーマル位置ならではの角度に思えます。角度そのまま手前に引いてしまうとなんかちぐはぐな印象を受けます。

そこで、新兵器

左側に付けてみました

タレ角が任意の位置に調整できます

結局今日はここまで遊んだところでノーマルに戻しました。というのは、このハンドルきちんと使うにはワイヤーやブレーキホースの長さやら取り回しやらをきちんとしないと安全に乗れないと判断したからです。クラッチ側はホーンを外して位置を変更してしまえばなんとかなりますが、ブレーキホースとアクセルワイヤー側は一筋縄では行きません。右側のワイヤリングは安全を左右しますので後日きちんと処理できるようになってから本格的に工事をしようと思います。


RH975S シフトアーム延長

ナイトスターのシフトアームを延長してみた。グリーミングワークス製です。今日300キロほど走ってきましたがシフトがとても楽になりました。自分的必携オプション。とてもざっくりしたシフトフィーリングですがレバー比が絶妙で自分にはシフト抵抗の無さがしっくり来ました。踏み込んでいった時、ま...