(過去LOGです)
クローズドループ、頭では分かっていますが、さて何をやっているのでしょうか。
電気仕掛けの乗り物はテスター類がいろいろ入り用な訳ですが、クローズドループの様子を覗くにはオシロスコープが必要です。仕事ではしょっちゅうシンクロスコープを使いますが、まさか自宅にはそんなものはありません。
で、電子工作の友、秋月電子から簡易オシロの自作キットを購入し作っておきました。
さて、決行当日。まずはO2センサーの信号を引っ張り出します。センサー出力とセンサーGNDの二本を引っ張り、オシロへつなぎます。
R1100RSにはBoschの4線式(ジルコニア電池方式ナローバンド)O2センサーが付いています。別名ラムダセンサーといいます。ヒータ二本+シグナル+GNDです。白色二本がヒーター、黒がGND、ネズミ色がセンサー出力です。ナローバンドのジルコニアセンサーですので、空燃比14.7辺りを境に電圧が出たり引っ込んだりします。空燃比14.7辺りで0.5Vほどを出力しますが、唐突に電圧が変化しますので、電圧で空燃比を読み取るなんて言う芸当は至難の業です。したがって、コンピューターが濃いだの薄いだのと空燃比を制御している様子をモニターすることになります。
エンジン始動後、最初はオシロ電圧はほとんど出ていません。0Vに近い状態です。センサー自身が300℃辺りにならないと動作しないらしいです(4線式O2センサーは制御を早くたち上げるために、センサー内にヒーターが入っている)。温まるにつれ、オシロのセンサー電圧はだんだん上がっていきます。この間、波形らしい波形は観測できません。心肺停止の心電図のような波形です。ジルコニア電池の特性からして出力電圧は0.8Vを超えたあたりでさちります。
センサー出力が0.8V辺りまで上がりますと、やおら制御が始まります。たまに波形がドロップしているのが見て取れます。ちなみに0.5Vを境に電圧高いは燃調がリッチ(濃い)、電圧低いは燃調がリーン(薄い)を意味しています。ラムダセンサーの特性からしてちょうど0.5V辺りが空燃比14.7(理想空燃比)になります。
クローズドループ、頭では分かっていますが、さて何をやっているのでしょうか。
電気仕掛けの乗り物はテスター類がいろいろ入り用な訳ですが、クローズドループの様子を覗くにはオシロスコープが必要です。仕事ではしょっちゅうシンクロスコープを使いますが、まさか自宅にはそんなものはありません。
で、電子工作の友、秋月電子から簡易オシロの自作キットを購入し作っておきました。
さて、決行当日。まずはO2センサーの信号を引っ張り出します。センサー出力とセンサーGNDの二本を引っ張り、オシロへつなぎます。
R1100RSにはBoschの4線式(ジルコニア電池方式ナローバンド)O2センサーが付いています。別名ラムダセンサーといいます。ヒータ二本+シグナル+GNDです。白色二本がヒーター、黒がGND、ネズミ色がセンサー出力です。ナローバンドのジルコニアセンサーですので、空燃比14.7辺りを境に電圧が出たり引っ込んだりします。空燃比14.7辺りで0.5Vほどを出力しますが、唐突に電圧が変化しますので、電圧で空燃比を読み取るなんて言う芸当は至難の業です。したがって、コンピューターが濃いだの薄いだのと空燃比を制御している様子をモニターすることになります。
ちゃんと温まっていないと、センサー出力は出ません。
少し制御が始まりました。
センサー出力が0.8V辺りまで上がりますと、やおら制御が始まります。たまに波形がドロップしているのが見て取れます。ちなみに0.5Vを境に電圧高いは燃調がリッチ(濃い)、電圧低いは燃調がリーン(薄い)を意味しています。ラムダセンサーの特性からしてちょうど0.5V辺りが空燃比14.7(理想空燃比)になります。
少し温まってきました。
チンタラと制御しているようです。
だいぶ温まってきました。
暖機が終わった状態です。
無負荷でアクセルを少し開けてみました。R1100RSは最速で一秒周期で燃調を制御しているようです。いろいろやってみましたが、これより早い制御周期は観測できませんでした。R1100RSの制御では、センサー出力はコンパレータで3段階しか見ていないようです。0.4V以下(薄い)、0.4~0.6V(ちょうどよい)、それ以上(濃い)の3段階です。想像ですが、基準になる燃調マップデータを元にして、薄いとインジェクターのオンタイムを微妙に伸ばし、濃いとオンタイムを微妙に減らす・・みたいなことをやっているのでしょう。
考察 : おそらくこの状態は排ガスはクリーンで、燃料消費もベストな状態なのでしょう。残念なのは、理想空燃比では10万キロを超えた老いぼれメカのアラを吸収してくれない点です。クローズドループと言っても、あくまで燃料系だけの話で、機械系まで含めた全体がクローズドループになっているわけではありません。正常な燃料制御は正常な機械系とセットで初めて威力を発揮します。昔っから、くたびれたエンジンはリッチな生ガスを突っ込んアラを取る・・と本田宗一郎がバタバタを作った時から相場が決まっています。つまり、燃料のクローズドループはまともに動作している。あとは機械系がまともか・・?という点がポイントになりそうです。